汎用自動販売機について
・飲料以外も販売出来る汎用自動販売機の歴史と現状
・汎用自販機の歴史
最初に汎用自動販売機の歴史を振り返る前に汎用自動販売機、飲料の自動販売機の歴史について解説していきたいと思います。まず汎用自動販売機とは飲料以外の食品、雑貨用品等を販売する自動販売機になります。飲料の自動販売機自体は今から2000年以上前まで遡ります。当時の、アレキサンドリアの科学者であったへロンが『気体装置』という書物で紹介した『聖水自販機』が世界初の自動販売機と言われています。その後、19世紀後半のイギリスで飲料以外のお菓子・食品、チケット、たばこ等の商品が販売される汎用自動販売機が誕生しました。またアメリカの汎用自動販売機はイギリスと同じ19世紀後半(1888年と言われています)頃に登場したチューイングガムの自動販売機です。その後、菓子・スナック類、アイス等も販売され、国ごとの生活や文化に適しながら普及されていきました。 日本の自販機というと今からおよそ100年前(2020年11月時点)の1924年に中山小一郎さんが作った、袋に入ったお菓子を販売する自販機が日本で最初に広まったそうです。全国のお菓子屋さんなどに約1000台設置されていました。構造はシンプルなもので一銭硬貨を入れるとお菓子を収納するラックが回転し、菓子が出てくるという仕組みです。(日本古来のからくり技術の応用)また、同じ年代に遠藤嘉一さんがキャラメル自販機を作ったそうです。どちらも構造こそシンプルなものかもしれませんが先人たちの発明があったからこそ今の自販機があるのではないでしょうか。
参照元:一般社団法人日本自動販売システム機械工業会様のFacebook
・現状
近年では汎用性が高く色々なものを販売することができる物販自販機が増えています。汎用性の面で高く評価されていた為、欧米ではよく知られている存在でした。しかし、日本では自販機イコール飲料というイメージが強すぎてあまり需要が伸びませんでした。その後オフィスや公共施設における簡易店舗というニーズが高まり、カップ麺などの長期保存が効くものや保冷機能も備えており、サンドイッチなどの軽食を販売するのに適しているため徐々に需要が伸び始めました。 そして近年キャッシュレス決済搭載機の需要が高まっています。大きな理由として国のキャッシュレス決済の推進とそれを踏まえたIT周りを中心とした技術進歩によるものです。キャッシュレス決済搭載機の種類も増えた事で台数もより増加しました。また2020年以降、コロナ禍での販売方法、支払い方法の変化による汎用自動販売機の需要、キャッシュレス需要が増加した事も背景にあります。キャッシュレス決済が可能になったことで、現金を持ち合わせていなくても商品を購入することができます。さらに自動販売機からイベントのチケット、地域情報・公共情報、キャンペーン情報等の多くの情報を入手することも可能な自動販売機もあります。
参照元:【歴史群像シリーズ】自動販売機は無人店舗の夢を見るか?〜特化したがゆえの繁栄と限界〜物販自販機について
以下は弊社の例ですがTシャツ、パーカー、トレーナーの販売用として物販自販機を設置しました。ラックの調整により大きな箱も販売可能となっております。
阪急メンズ東京様にアパレル系衣料自販機を導入その2
・汎用自動販売機の種類
汎用自販機の現状の部分でもお話しましたが現在自動販売機では飲料のみならず様々なものを売ることができ、食品、衣料品、雑貨、トレーディングカードの自販機などが世の中に存在しています。以下で弊社の事例や自販機をいくつかご紹介します。
・コンビニ型自販機
一つ目は企業の社内にカップ麺や軽食、飲料などの自販機三台を連結させてオフィスコンビニとして販売しています。また自販機三台分を利用し、一つのデザインに見せているラッピングも圧巻です。
テイルウィンドシステム様にオフィスコンビニ自販機を導入
・食品自販機
食品自販機は食品を中心に販売している自動販売機です。保冷や冷蔵機能が備わっているため、お弁当やおにぎり、サンドウィッチ等の温度管理が必要な様々な食品を販売する事が出来ます。職場や学校に設置すれば、業務時間外や放課後のお腹の空いた時間に商品を購入することが可能です。食品以外にも日用品や雑貨、衣類等々、様々なものを販売する事が出来ます。
食品汎用自動販売機
・宿泊施設向け自販機
宿泊施設向けの自販機はホテルや旅館向け専用の自動販売機になります。外出せずにホテル内で買い物を済ませたいお客様や24時間自動販売機で商品を販売したい経営者様のお悩みを解決することができます。商品としては売店で販売しているお土産や、タオルや歯ブラシ、石鹸などのアメニティ類を販売しております。
ホテル・宿泊施設向け自動販売機
・ヘルスケア向け自販機
ヘルスケア向けの自販機はマスクやティッシュ、体温計等を販売する自動販売機です。食品や雑貨類だけでなく、ヘルスケア用品も自動販売機で販売したいというニーズが高まった背景から販売することになりました。病院や工場等の入り口に設置することがお勧めで、緊急時の備蓄のためにも活用できます。
オフィス・コンビニ自動販売機
・災害対策自販機
災害対策自販機は災害を受けて停電が起こった際に、人的操作で自販機から商品を取り出すことができます。災害によって、復旧や支援が行き届くまでの期間に、飲料や食品を提供するインフラとしての役割を果たします。
※現在(2020年12月時点)、災害対策自販機は弊社では取り扱っておりません。・防犯対策自販機
防犯対策自販機は通常の自販機機能に加えて、防犯カメラを導入した自販機になります。自販機に防犯カメラが設置されていれば、自社の防犯以外にも地域で事件が起こった場合に、証拠映像として警察にデータを提供することも可能で、犯罪防止に貢献することが可能です。
※現在(2020年12月時点)、防犯対策自販機は弊社では取り扱っておりません。
・汎用自動販売機のラッピングが今人気な理由、役割
理由としてはいくつかありますがその理由の一つとして自動販売機のラッピングが新規顧客獲得要素の一部になり得るからです。例えば店舗リニューアルに合わせて自販機も同時に導入したけど、自販機が無地のノーマルの状態だとあまりにも機械的で味気なく、折角リニューアルした店舗の外観やイメージに自販機が合わないというお話を良く聞きます。そこで自販機を印象的なラッピング施工する事で、よりお客様の目に留まりやすくなるうえに話題性や注目度も高くなり、結果的に自販機の売り上げアップや店舗の宣伝にもつながります。さらに現在はコロナ禍によって販売スタイルや店舗運営に与えた影響も大きく、人を介しての販売等が見直されているため自販機の需要が伸び、前述した内容につながってきております。
・自動販売機JPの汎用自動販売機の種類
汎用自動販売機を弊社の事例を合わせて、ご紹介したいと思います。 実際の事例 下記の事例は大阪府高槻市にあるキムチ販売店の「藤キムチ」様にて食品対応自販機を使って販売しています。この自販機はマルチラックに対応しています。ラック(商品陳列棚)はスパイラル式(商品収容効率が高く不定形の商品に対応)とコンベア式(ベルト状に決まった間隔で商品を配置、安定が必要な商品にも有効)があり、お客様のご要望にお応えする為に2つのラックを組み合わせて商品を搬出出来るよう対応致しました。
藤キムチ様にキムチ販売用として自動販売機を導入
上記にある、スパイラル式、コンベア式とは商品を搬出する際のラックの種類で、商品のサイズや形状に合わせて選択可能となっております。 スパイラル式、コンベア式について詳しくはこちら
自動販売機 F-26AVM
◯トレカ販売用自動販売機
ゲオ石巻蛇田店様
宮城県石巻市にあるゲオ石巻蛇田店様にトレーディングカード(以下:トレカ)用自動販売機を導入させていただきました。オリジナルのトレカパックの販売トレカが目的の他、販売自体は手間や人件費を含めた経費が意外に多くかかってしまいます。それに伴い、無人で手間や人件費がかからないトレカ用の自動販売機を導入したいというお客様のご要望から設置に至りました。設置後は不具合もなく、お客様から『買いやすい』との評判を頂いております。
ゲオ様にトレカ用自動販売機を導入
〇衣料品(インナー)販売用自動販売機
阪急メンズ東京様
下記の事例は東京都千代田区有楽町にある阪急メンズ東京様でメンズ用Tシャツ、靴下、パンツの販売用(Hanes様)として期間限定で導入致しました。自販機には販売している衣料メーカー様のイメージに合ったデザインラッピングも施し、遠くからでも一目でわかるインパクトの強い自販機となっています。広告塔としての役割も果たしています。
阪急メンズ東京様にアパレル系衣料自販機を導入その1
〇マスク販売用自動販売機
稲邦株式会社様
下記の事例は現在(2020年11月時点)、需要が高いマスクの販売用自販機として導入しました。更に、遠くからでもマスクが販売商品だと一目でわかるデザインと会社名、電話番号、ホームページのアドレスも入れたラッピングを自販機に施工した事で、商品の認知度も高めるだけではなく、会社の広告塔としての役割も同時に担っています。
稲邦株式会社様にマスク自動販売機を導入
〇ソース販売用自動販売機
月星食品株式会社様
月星食品株式会社様に自動販売機を導入
栃木県足利市にある月星食品株式会社様にソースの販売用としてソース自動販売機を導入させていただきました。自販機の導入前までは直売店が平日昼間のみの営業な為、休日や夜の時間に商品の販売ができませんでした。そこで、直売所が休みでも商品を買える自動販売機を導入したいというご要望から設置に至りました。現在では、24時間商品を販売することができ、多くのお客様に購入して頂いております。
上記でご紹介した汎用自動販売機の種類は一部にしか過ぎませんので、さらに詳細を知りたい方は下記のページで詳しく解説しております。
上記で紹介した事例は一部ですがこのように様々なものを販売することができます。
・汎用自動販売機の事例
弊社以外の事例もご紹介したいと思います。〇食品機
この事例は弊社でも多く導入実績がある食品販売用の自販機です。主にパンやサンドイッチ、栄養食品、お弁当などが販売できます。
〇自販機コンビニ
この事例は弊社の事例でもご紹介いたしました自販機コンビニです。弊社であればお客様のニーズに合わせたデザインラッピングにも対応可能です。
沼田自動車学校様のコンビニ自動販売機になります。販売している商品は食品を中心におにぎりやハンバーガー、シュークリーム等のスイーツを販売しており、商品ラインナップが充実しています。お昼の休憩時や教習前に小腹が空いた時、気軽に商品を購入することができます。
※弊社でもコンビニ自動販売機を取り扱っております。
https://jidohanbaiki.jp/business/convenience-store/
〇グッズ販売
アーバンドックららぽーと豊洲様のディズニーグッズ自動販売機です。販売している商品はディズニーのぬいぐるみを含む20種類のディズニーグッズになります。購入方法はタッチパネル式になっており、ディスプレイに表示された商品を選ぶことで購入することができます。また常にグッズの補充がされていることから、ディズニーファンの間では非常に人気があります。
※弊社でも物販・汎用自動販売機を取り扱っております。
https://jidohanbaiki.jp/business/local/
〇オフィス・コーヒー自販機
この事例はオフィスに設置可能なオフィス・コーヒー自販機となっております。福利厚生の一環に使用したり、社内でいつでも美味しいコーヒーを味わうことができます。こちらも弊社で取り扱っている商品となっております。
・まとめ
飲料以外の自動販売機についてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。この記事で書かせていただいた弊社の自動販売機に関する事や他社様の情報などは自販機の一部分です。コラム内でも記載した通り自動販売機は飲料以外の様々なものを販売できる他、デザインラッピングを施せば店舗や商品の広告・宣伝にも使用できる為、多くのメリットを生み出すことができます。コラムでは紹介しなかったのですが、現在、JR東日本の各駅などに設置が進んでいます次世代の自動販売機acure(アキュア)は大型のタッチ式ディスプレイを搭載しており、お客様の年代や性別に合わせて商品をお勧めするマーケティング機能も持ち合わせております。このような自販機の普及は始まったばかりですが、今後も自動販売機の機能や性能も、より進化しつづけて、便利になっていくと思われます。自動販売機でお悩みの際はぜひお問い合わせください。